分配金は投資信託の純資産から支払われます。この純資産はファンドが保有している有価証券の配当や、売買の結果、得られる利益、債権であればその売買益の合計からなります。
毎月分配型投資信託は「安定したリターンを毎月欲しい」という投資家の心理に答えた金融商品です。
運用成績がそれなりにプラスであればそのプラス分から分配金が支払われることになります。当初、グローバルソブリンに代表される、この毎月分配型投資信託を購入した投資家が期待したのは、まさに、この分配金だったのです。
ところが実際、運用成績が悪くなり、基準価額がマイナスに転じても分配金は毎月支払われます。何かおかしいなと思いながらも、目先の収益が出ていると勘違いしていた投資家は当時少なくなかったでしょう。
償還を迎え、もともと投資した金額が大幅に減って自分の口座に振り込まれた時、ようやく「なんて商品なんだ」と気づくのです。
毎月ありがたく受け取っていたの分配金は、何のことはない、自分の財布から削っていただけでした。
仮に、運用が上手くいき、実際に増えた部分から分配金が支払われたとしましょう。その場合だとしても、あえて毎月毎月計算され税率10%確実に引かれて手元に渡されることに、どれほどの意味があるのでしょうか?
毎月必ず現金が必要だという人以外は、できるだけ長い期間をおいて受け取る方が、費用対効果は高いので、目先にとらわれないようにしましょう。